カラフルなブログとか

ちょっとしたメモ代わりに

カレーパン、町おこし、 若者、よそ者、バカ者

なんとなく面白い記事を見つけた。

allabout.co.jp

 

東大阪のカレーパンに関する記事だ。どうやらカレーパンのことを調べていたら、東大阪ばかり出てくるので気になったようだ。今「カレーパン」でググると、トップページに東大阪のカレーパンサイトが登場する。この記事の筆者も多分、東大阪に何の興味もなかっただろうが、カレーパンに関わる限りやたらと出てくるので、一旦記事にして整理しておきたいと考えたのかもしれない。

テレビなどで、東大阪市が「カレーパンのまち」になりたいと思っていることは知っていた。具体的にどのような活動があるのかは詳しく知らなかったが、そのうちカレーパンの有名店みたいなのが出現するかも、とか思ったことはある。わざわざ買いに出かけたくなるぐらいのカレーパンがあるなら、食べてみたい、と。

 

しかし同時に、カレーパンで他と大きな差をつける余地のようなものがあるのか?とも思ったものだ。大体カレーパンはどこのカレーパンも美味いではないか。カレーという食べ物自体が、どこで食べるにしても間違いないとされるメニューなのだ。カレーを包むパンのサイズは大体限られてくるだろう。そこに詰め込むカレーの量も決して多くはない。カレーパンとしての適正分量の中で、他を圧倒するぐらいの、つまり全国に名前を印象付けるぐらいの、差を生み出せるのか、ということだ。

先の記事では、宇都宮市を引き合いに出している。宇都宮といえば餃子、と言われているが、これも古くからあったわけではない。1990年代から町おこしとして、徐々に餃子のイメージを定着させていったということだ。
東大阪と宇都宮を比べると、面積は宇都宮の方が何倍もあるが、人口はともに50万人ぐらいだ。ともに食べ物で町おこしということでの比較だが、記事によると元々宇都宮の人はたくさん餃子を食べていたらしい。餃子消費量が日本一だという話から町おこしにつながった。

対して東大阪のカレーパンは、カレー工場があったことと、ラグビーで有名な花園ラグビー場あることからカレーパンの形がラグビーボールに似てるからなんたら・・・・と、書くのもややこしい理由での町おこしである。何かこじつけっぽいな。
あ、それと、カレー工場も今は閉鎖して無い?!とのこと。えっ、両方ともこじつけ?

ここで、記事には出てこないが、何となく私なりに気になった点がある。宇都宮の場合はたしかに広い市域全体に餃子店があるものの、観光としての餃子店集中地域がきちんとあるようなのだ。つまり市の中心部である。ここを餃子食べ歩きとしてPRし、バスの一日券なども用意して、餃子に親しみやすい環境を作っている。

翻って東大阪の場合、中心地がどこなのか、という問題があるのだ。東大阪はもともと3つの市が合併して出来たもので、その影響もあるのだろう、そこそこ店があってそこそこ人も集まってそうなところが複数ある。市役所が数年前に移転したのだが、その最寄駅は中心地とは言い難い。ネットの質問コーナーでもたまに「東大阪で賑やかなところはどこ?」ってな質問が見られる。

これは、例えばカレーパンを食べに東大阪に行こうと思っても、どこに行けばいいかという目標がないことになる。市内のどこでもカレーパンの店あります、では掴みどころが無い。何でも売ってる店が、流行らないのと似たような理屈になる。また食べ歩きを企画するほど店が固まる地域も出てきにくいだろう。

もう一つ、カレーパンを買ってどこで食べるのかっていうことも気になる。普通のパン屋さんにイートインスペースなどない。餃子とかラーメンのように、店で食べるものではないのだ。外で場所を見つけて食べることになる。車で回るならよいが、そうでなければ面倒になってくるだろう。

まあ、そんな疑問はおいといて記事に戻ろう。とにかく市民に大人気となるカレーパンの登場が必要だということだ。活性化のためにカレーパンを食べようではなく、「このカレーパンがうまい!!」と何をおいても食べたくなるカレーパンが望まれる。そのためには味で他を圧倒することであり、それを広める「若者、よそ者、バカ者」の存在なのだ。

カレーパンに群がる若者、それに引き寄せられるよそ者、そして、その状況を作り出すバカ者。カレーパンとしての歴史を持たない東大阪市がそれを名物に出来るかは、普通でないことをやり続けるバカ者がどれくらい出てくるかに懸かる。


なるほど、バカ者の力はデカイ。最初この記事を読んで単に「バカ者」という言葉で笑ってしまったのだが、いやバカ者こそ偉いと私も思う。そんな「バカ者」が本当に現れて、先ほど書いた私の疑問など軽く吹き飛ばしてくれるほどの成果を見せてくれたら、とても楽しいなと思うのだ。