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NIKEはカッコいいままでいられるのか

スニーカーがブームだ。かの名作NIKEのAIRMAXの露出が増える一方、ADIDASのSTAN SMITHが生産中止から再販開始と動きを見せる。そして店舗限定モデルやブランドとのコラボ製品など話題は尽きない。スニーカー好きにしたら情報を追いかけるのに必死となる。もう何が買いたくて何が我慢べきものかの区別もあやふやだ。スニーカー乱舞THE2015!

そのスニーカーに対し、印象が変わった気配がある。例えばナイキのエアフォース1の場合、前は街の靴屋さんで普通に見かけたものだが、最近ほとんど見かけなくなった。実際に履いている人を何人も見た日もあったが、今はほとんど見ない。

 
そんなある日ニュースが飛び込んできた。ナイキがブランド価値を高めるためにエアフォース1などの卸先を限定する方針だとのこと。なるほどそういうことか、STEPでも見なくなったわけだ。その後、ABCマートでエアフォース置いてる店を見たのだが、「今後入荷はありません」といった張り紙がしてあった。


ナイキとしてはエアフォース1が安売りされていることが我慢ならなかったらしい。ワシらが出してるのはそんな安モンちゃうぞ、ということで、これからはビームスとかの高感度セレクトショップ等のみの取り扱いラインといった形になるかもしれない。

エアフォース1の話ばかりになったが、似たような流れが他の商品でもあるような気がする。また、ナイキだけでない。アディダスも復活したスタンスミスは、ABCマート限定の品と、やはりセレクトショップ等のみ取り扱いの品になった。もしかして、プーマとかリーボックなどでも同じような展開があるのかもしれない。

さて、こうなると今までいろいろスニーカーを取り揃えていた靴屋さんの商品はどうなっているのか。全ての店を回ったわけではなく、あくまで個人の印象であるが、エアフォース1やカントリーとかある程度ファッション的にも名前の知られたスニーカーがどんどん消え去っているようだ。かろうじて、スーパースターが残っているぐらい。

そして商品数の中心を占めているのは、以前からあった4、5千円ぐらいのスニーカーたちとなっている。実際、ナイキのスニーカーを買おうと思ったら、そういう今まで気にかけなかったものぐらいしか選択肢がなくなっているのだ。
そうなったときに、仮にNIKEのスニーカーを買おうと思った場合、気に入ったものが無いからと他のブランドのものを買うのか、それとも5千円程度のありふれたスニーカーにしておくのか。

そしてまた、これまでエアフォース1を扱っていたあるチェーン店には、エアフォース1とよく似た見かけの製品がラインアップされていた。もちろんナイキのものだが、エアフォース1と比べるとどこかイケてないデザインだ。何かと思って見たら、そのチェーン店独占販売と書いてある。エアフォース1の代替として用意された品かどうかはわからない。値段も6千円ほど。

こういったことから予想できるのは街で見かけるNIKEのスニーカーについては、安物の割合が多くなる可能性。あくまで可能性だが。そしてこれはNIKEに限らず他のブランドでも同様な現象が起こるかもしれない。
もしメーカーがいわゆる「ブランド意識」を前面に押し出し、もっとブランドの価値を高めようという姿勢を強めたら、その結果は逆に「垢抜けないデザインの安物ばかり」といったイメージが根付いてしまうかもしれない。

大体エアマックスやスタンスミスのちょっとかっこ良さげなものは、セレクトショップや一部の服屋で取り扱うぐらいであり、流通量も少ないのだ。発売日に店頭に並ぼうかという勢いでないと、入手しづらいものも少なくない。一般感覚で「ちょっと買いたいな」とか思っても、感単に買えるものでなかったりする。


もう普通に買えてそこそこイケてるスニーカーといえば、コンバースぐらいしかないのじゃないか、といえる状態になったとしたらスニーカー業界にとってもあまり良いことでないように思ったりもする。